「25dBってどのくらいの音?」「52dBはうるさい?」「97デシベルは?」——騒音計アプリや家電のカタログ、防音室の商品ページで数字を見かけても、それがどれくらいの音なのかは想像しにくいものです。

先に前提を1行。吸音は部屋の中の反響を減らすこと、遮音は壁の向こうへの音漏れを減らすことで、防音室の「-25dB」のような数字は遮音(どれだけ減らすか)を表します。同じ「25dB」でも、音の大きさとしての25dBと遮音性能としての-25dBはまったく別の意味です。この記事では、防音・音響の専門店 Bo-On Room が、自治体が公表している騒音の目安表と環境省の環境基準を使って、よく検索される数字を1つずつ整理し、そのうえで防音室の数字の読み方を解説します。→ 基礎は 吸音と遮音の違い

結論:音の大きさとしての目安は、20dB=木の葉の触れ合う音・小さな寝息、30dB=深夜の郊外・小さなささやき声、40dB=図書館内・ささやき声、50dB=静かな事務所・小さな声、60dB=普通の会話、70dB=騒々しい事務所・大きな声、80dB=走行中の電車内、90dB=カラオケ店内中央・怒鳴り声、100dB=電車が通る時のガード下(出典:埼玉県深谷市「騒音の大きさの目安」)。一方、防音室の「-23.2dB」「-28.2dB」は音をどれだけ減らすかの差であって、「中の音が23dBになる」という意味ではない。

先に結論——よく検索される数字の早見表

まずは、よく検索される数字がどのあたりの音かを一覧にします。目安表は10dB刻みなので、25dBや52dBのような中間の数字は「上下どちらの段の間か」で読みます。

検索される数字 目安表でいうと 身近な音の例(目安表より)
20dB 20dBの段 木の葉の触れ合う音・雪の降る音・小さな寝息
23dB・25dB・28dB・29dB 20dBと30dBの間 寝息と、深夜の郊外・小さなささやき声の間
32dB・35dB 30dBと40dBの間 深夜の郊外と、図書館内・ささやき声の間
52dB・57dB 50dBと60dBの間 静かな事務所・小さな声と、普通の会話の間
97dB 90dBと100dBの間 カラオケ音(店内中央)・怒鳴り声と、電車が通る時のガード下の間
読み方のコツ:dBは「足し算」ではなく「比」の単位です。10dB違うと音のエネルギーは10倍(または1/10)、3dB違うと約2倍(または約1/2)になります。25dBは20dBの「1.25倍」ではなく、エネルギーでは約3倍です。数字の差が小さく見えても、中身の差は大きいことがあります。

騒音の大きさの目安表(20dB〜120dB)

下の表は、埼玉県深谷市が公表している「騒音の大きさの目安」から、騒音の大きさ・騒音の具体例・人の声での例を抜き出したものです(深谷市「騒音の大きさの目安」PDF)。同資料にも「上記は目安であり、その場の状況や条件等により感じ方や大きさは違います」と注記されています。

騒音の大きさ 騒音の具体例 人の声での例
120dB 飛行機のエンジンの近く・近くの落雷 —
110dB 自動車のクラクション(直近) —
100dB 電車が通る時のガード下・地下鉄の構内 声楽のプロが歌う声
90dB カラオケ音(店内中央)・犬の鳴き声(直近) 怒鳴り声
80dB 走行中の電車内・救急車のサイレン(直近)・パチンコ店内 かなり大きな声
70dB 高速走行中の自動車内・騒々しい事務所の中・セミの鳴き声(直近) 大きな声
60dB 走行中の自動車内・普通の会話・デパート店内 普通の声
50dB 家庭用エアコンの室外機(直近)・静かな事務所の中 小さな声
40dB 閑静な住宅地の昼・図書館内 ささやき声
30dB 深夜の郊外・鉛筆での執筆音 小さなささやき声
20dB 木の葉の触れ合う音・雪の降る音 小さな寝息

環境省のサイトでも、全国環境研協議会 騒音小委員会による「騒音の目安」(都心・近郊用/地方都市・山村部用)が公開されており、図書館の館内、戸建住宅地の昼間と夜間、新幹線の車内などが並べられています(環境省「騒音の目安」PDF)。どちらも「その場所でよく見られる大きさ」の目安で、同じ場所でも時間帯や条件で変わります。

数字ごとの解説——25dB・28dB・35dB・52dB・97dB

25dB・28dBはどのくらい?

目安表では20dB(木の葉の触れ合う音・小さな寝息)と30dB(深夜の郊外・小さなささやき声)の間です。日常生活ではかなり静かな部類で、夜の寝室で騒音計アプリを置いた時に出てくることがある数字です。ただしスマートフォンのマイクは静かな音の測定が得意ではないため、アプリで20dB台が表示されても、機種によっては実際より高めや低めに出ることがあります。

23dB・29dB・32dB・35dBは?

23dB・29dBは25dBと同じく20〜30dBの帯、32dB・35dBは30dB(深夜の郊外)と40dB(図書館内・ささやき声)の間です。家電のカタログで「運転音25dB」「静音モード32dB」のように書かれている場合は、メーカーが決めた条件で測った値なので、自宅で同じ数字になるとは限りません。

52dB・57dBは?

50dB(静かな事務所の中・小さな声)と60dB(普通の会話・デパート店内)の間です。後で触れる環境省の環境基準では、住居が中心の地域の昼間の基準値が55dB以下なので、52dBや57dBは「住宅地の屋外の昼間」として話題になりやすい帯域です。

97dBは?

90dB(カラオケ音〈店内中央〉・怒鳴り声)と100dB(電車が通る時のガード下)の間で、目安表でもかなり大きい部類です。楽器の練習や、スピーカーの最大音量などで話題になる数字です。

正直に書きます:同じ「60dB」でも、低い音と高い音、続く音と一瞬の音では、うるさく感じる度合いが違います。目安表は「どのあたりの音か」をつかむためのもので、「この数字なら苦情にならない」という線ではありません。

住宅地の「基準」は何dB?——環境省の環境基準

「何dBからうるさいのか」を考える時の公的な物差しの1つが、環境省の「騒音に係る環境基準」です(環境省「騒音に係る環境基準について」)。昼間は午前6時から午後10時まで、夜間は午後10時から翌日の午前6時までと定められています。

地域の類型 昼間 夜間
AA(療養施設・社会福祉施設などが集まり、特に静穏が必要な地域) 50dB以下 40dB以下
A・B(専ら住居/主として住居の用に供される地域) 55dB以下 45dB以下
C(相当数の住居と併せて商業・工業等の用に供される地域) 60dB以下 50dB以下

道路に面する地域には別の値(例:A地域のうち2車線以上の道路に面する地域は昼間60dB以下・夜間55dB以下)があります。これらは屋外の地域の環境についての行政上の目標で、マンションの隣室や上下階の生活音を直接決める数字ではありません。集合住宅の音の困りごとは、管理規約やお互いの生活時間で決まる面が大きいのが実際です。→ 隣室の音が気になる側の対策は 隣の部屋がうるさい時の防音対策

音の大きさの「25dB」と、防音室の「-25dB」は別物

ここがいちばん混同されやすいところです。防音室や防音材の性能として出てくる「-25dB」「遮音性能25dB」は、音の大きさそのものではなく、壁の内側と外側でどれだけ差がつくかを表す数字です。

書き方 意味 例
25dB(音の大きさ) ある場所で測った音の大きさ 寝室の静けさ、家電の運転音
-25dB・遮音25dB(性能) 内側と外側の差(どれだけ減らすか) 防音室・防音ドア・窓の遮音性能

つまり「遮音-25dBの防音室」は、「中の音が25dBになる部屋」ではありません。また、遮音の差は音の高さ(周波数)によって変わるのが普通で、低い音ほど減りにくい傾向があります。1つの数字にまとめた値は、どの周波数で・どんな条件で測ったかによって意味が変わります。→ 遮音性能の読み方の詳しい解説は 防音室の遮音性能を徹底解説|dBの読み方

「外で何dBになるか」を数字で言い切らない理由:室外で聞こえる大きさは、中で出す音の大きさと高さ、防音室の置き場所、部屋の壁や窓の遮音、隣室までの距離、周りの静けさ(暗騒音)で変わります。遮音の数字から「外では○dBになる」と一つの数字で言い切ることは、当店はしません。

OTODASU の遮音値はどう読む?

当店で扱っている組み立て式簡易防音室 OTODASU の遮音性能は、当店の商品ページ「メーカー公式と照合した製品仕様」欄に載せているメーカー表示値です。測定条件はメーカーから公開されていません。当店が自分で測った値ではありません。

仕様 遮音(メーカー表示値) 該当モデルと価格(税込・送料無料)
吸音材なし 側面-23.2dB/背面-21.7dB Ⅱ ¥158,840/DEKA FAN ¥315,920/DX145 ¥343,310/DX160 ¥367,620
吸音材付き 側面-28.2dB/背面-26.7dB Ⅱ ¥227,370/DEKA FAN ¥396,660/DX145 MG2 ¥439,010/DX160 MG2 ¥473,220

この表の「-23.2dB」「-28.2dB」は、この記事の前半で見た「23dB・28dBはどのくらいの音か」とは別の話で、内側と外側の差です。吸音材付きは吸音材なしより側面・背面とも5dB大きい差になっています。dBの定義どおりに言えば、5dBの差は音のエネルギーで約3倍の違いです。ただし、それが体感でどれくらいの違いになるか、室外で何dBになるかは、上で書いた条件によって変わります。

数字の前に確かめたいこと

  • 何の音を減らしたいか:声・歌・ゲーム実況・Web会議の声など、空気を伝わる音が主な用途です。床を伝わる振動(打鍵音・ドラムのキック・足音)は壁の遮音では止まりません。→ 電子ピアノの打鍵音の正体と対策
  • 中で出す音の大きさ:目安表で90dB前後の大声や楽器は、差がついても外に届く可能性が高い音です。生ドラムや重低音の大音量には簡易防音室は向きません。
  • 自分の部屋の静けさ:騒音計アプリで、何もしていない時の部屋の数字(暗騒音)を同じ場所で測っておくと、比較の基準になります。

どのモデルが自分の用途に合うかは、組み立て式防音室おすすめ5社比較 の冒頭にある5問の診断で絞り込めます。効果についての疑問は OTODASUは意味ない?防音効果をデータで検証 で、都合の悪い点も含めてまとめています。

自宅の音を測る時の注意——騒音計アプリの使い方

「隣に何dBくらい漏れているか」を知りたい時は、専用の騒音計がなくても、スマートフォンの騒音計アプリで比較はできます。絶対値より「差」を見るのがコツです。

  1. 同じ場所・同じ向きで測る(スマホを床や机に置いて固定する)。
  2. 音を出していない時の数字(暗騒音)を30秒ほど見て、おおよその値をメモする。
  3. 音を出している時の数字を、同じ場所で30秒ほど見る。
  4. 2つの差が小さければ、その場所ではほとんど聞き分けられていない可能性が高い。差が大きければ、対策の余地がある。
注意:スマホのマイクは機種ごとに感度が違い、特に20〜30dB台の静かな音や低い音は正確に測れないことがあります。アプリの数字を苦情や交渉の根拠にする場合は、自治体の騒音計貸し出し制度などを確認してください(貸し出しの有無は自治体によります)。

数字別に「次にやること」

困りごと 先に見る数字 次の一手
自分の部屋の反響(声が響く・Web会議で聞き取りにくいと言われる) 音の大きさより「響き」の問題 吸音材で壁の反射を減らす → 吸音材の効果と正しい使い方
隣室・外へ声が漏れる 遮音の差(-○dB) ドア・窓の隙間→防音カーテン→簡易防音室の順で検討 → 賃貸の防音対策12選
外の音・隣の音がうるさい 暗騒音と音が出ている時の差 音の入り口(窓・ドア・換気口)から対策 → 防音カーテンの本当の効果
防音室のサイズを決めたい 内寸・外寸 置き場所の寸法を測る → オトダスのサイズ一覧

よくある質問

25dBはどのくらいの音ですか?

自治体が公表している騒音の目安では、20dBが木の葉の触れ合う音や小さな寝息、30dBが深夜の郊外や小さなささやき声です。25dBはその間で、日常生活ではかなり静かな部類です。

52dBはうるさいですか?

目安では50dBが静かな事務所の中や小さな声、60dBが普通の会話です。52dBはその間で、極端にうるさい音ではありませんが、環境省の環境基準では住居が中心の地域の夜間の基準値が45dB以下なので、夜間の屋外としては大きめの部類です。

97dBはどのくらいですか?

目安では90dBがカラオケ音(店内中央)や怒鳴り声、100dBが電車が通る時のガード下です。97dBはその間で、かなり大きい音です。

防音室の「-25dB」は中の音が25dBになるという意味ですか?

違います。防音室の「-25dB」は内側と外側の音の差を表す遮音性能で、音の大きさそのものではありません。差は音の高さや測定条件によっても変わります。

OTODASUの遮音性能はどれくらいですか?

当店の商品ページに載せているメーカー表示値は、吸音材なしのモデルが側面-23.2dB・背面-21.7dB、吸音材付きのモデルが側面-28.2dB・背面-26.7dBです。測定条件はメーカーから公開されていません。

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OTODASU Ⅱ 吸音材付き を見る OTODASU DX145 を見る 防音室の一覧を見る

OTODASU 組み立て式簡易防音室の外観

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